豚は真珠♡


『よく来たな。』
目の前にいる今野が言う。

『何のようだ。』
俺は睨む。

今野『そんな、睨むなよ。』

『今日は俺は特に機嫌が悪い。』

今野『明日…。』
今野がそう言って俺を真正面から見る。
俺は何も言わずに睨み返す。

今野『明日の秋祭りで決着を着けよう。』

『は?お前何言って…』

今野『真珠子の事本気なんだよな?』
今野から物凄い威圧を感じる。

『当たり前だろ。本気だよ。』

今野『んじゃあ、明日二人で真珠子を呼び出す。そこで気持ちを伝えて、そこで決着つける。いいか?』

『お、おう。』
俺は正直今野に圧倒されていた。
まさかこんなに早くこの日が来るなんて思ってなかった。
でもここは男として引くわけにも行かない。今野がこんなに勇気のあるやつだと思ってもなかった。
いつもシャツのボタン上まできっちり閉めていて優等生タイプ、大人しく見えた。
三木さんの事になると目が変わるというか人が変わったように見えた。
だからこそ二人を見ていると悔しい気持ちにもなる。

(絶対負けない。)

俺達はその後直ぐに別れた。

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