豚は真珠♡

無事に難所を乗り越えた私はとても気持ちが楽になっていた。朝コンビニで買ったコーヒー牛乳を飲みながら私の席がある窓際に真理亜と今野と集って話していると、峰君が入ってきた。

『おはようございます〜』
峰君はいつも何故か敬語だ。
(そういえば…私と話したときも丁寧な話し方だったな。)
恋愛経験がない私は良くテレビとかでやってるツンデレとかオラオラとか男って生き物はちょっと強気な所があるのかと思っていたんだけど…。
峰君はいつも通り変わらない様子で席につくなり直ぐ女子に囲まれていた。
その後、特に何も起こらなかった。
私は心底安堵した。

(よかった。)



その日の帰りは真理亜が先生から呼び出されたとの事で別々に帰ることになった。

真理亜『ごめんねぇ。先に帰ってて!』

『平気だよ。別に一人でも帰れるし』

真理亜『そりゃそうだけど…そこは寂しいとか言ってよねぇ』
真理亜が口を尖らせてすねた。私達は毎日行きも帰りもほぼ一緒だ。別の日はどちらかが体調崩した時くらいだろう。
私はそんな真理亜にお構いなしに『はい。はい。』と言って教室を出た。








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