冷徹旦那様との懐妊事情~御曹司は最愛妻への情欲を我慢できない~
(私が……妊娠している? まさか……)
自分の体の中に、新しい命が宿っているなんて信じれらない。
(そんな兆候はあった?)
目まぐるしく考え、そう言えば生理が来ていないことに気が付いた。
(うそ……ほんとうに?)
腹部をそっと触ってみる。まだ何の変化もない。
「気付いていなかったのか?」
和泉は驚いた表情をしていた。奈月は小さく頷く。
「気付かなくて……今でも信じられない」
和泉は疲れたように息を吐く。
「事実だ。時期的に俺の子の可能性がある」
「え、可能性って?」
言われた意味が理解出来ず、奈月は和泉を見つめる。彼は淡々と続けた。
「俺以外にも父親の可能性がある男がいるだろう。好きな男が出来たから別れたい。お前はそう言っていたんだからな」
「あ……」
彼に別れを告げたときの自身の言葉を思い出した。
『和泉より好きな人が出来たの』
和泉が疑うのも当然だ。ざっと血の気が下がった。
「わ、私には……」
他の男の人なんていない。そう訴えたくても声が出せなかった。
(信じて貰えるわけがないじゃない)
和泉の険しい顔、ままならない体。
現実が恐ろしくて何も考えられなかった。
自分の体の中に、新しい命が宿っているなんて信じれらない。
(そんな兆候はあった?)
目まぐるしく考え、そう言えば生理が来ていないことに気が付いた。
(うそ……ほんとうに?)
腹部をそっと触ってみる。まだ何の変化もない。
「気付いていなかったのか?」
和泉は驚いた表情をしていた。奈月は小さく頷く。
「気付かなくて……今でも信じられない」
和泉は疲れたように息を吐く。
「事実だ。時期的に俺の子の可能性がある」
「え、可能性って?」
言われた意味が理解出来ず、奈月は和泉を見つめる。彼は淡々と続けた。
「俺以外にも父親の可能性がある男がいるだろう。好きな男が出来たから別れたい。お前はそう言っていたんだからな」
「あ……」
彼に別れを告げたときの自身の言葉を思い出した。
『和泉より好きな人が出来たの』
和泉が疑うのも当然だ。ざっと血の気が下がった。
「わ、私には……」
他の男の人なんていない。そう訴えたくても声が出せなかった。
(信じて貰えるわけがないじゃない)
和泉の険しい顔、ままならない体。
現実が恐ろしくて何も考えられなかった。