冷徹旦那様との懐妊事情~御曹司は最愛妻への情欲を我慢できない~
出来たばかりのショッピングモールはとても綺麗で、子供用品を扱っている店も充実していた。

奈月は和泉との気まずさを一時忘れ、用意して来たリストを確認しながら見て回る。

まずは自分に必要なものを素早く選んでいく。だんだんと普通の服がきつくなって来たためゆったりしたワンピースなどを少しと下着に妊婦帯、小物など。

マザーズバッグもあった方がいいようだが、それは大きめのバッグで代用出来る気がする。

奈月の場合、これが最初で最後の妊婦生活になるだろうから、なるべくシンプルな用意にするつもりだ。

三十分もしないうちに必要なものをピックアップした。

次は赤ちゃんの為の準備品。こちらは和泉の意向を確認する必要がある。

無言で後をついて来ていた和泉に声をかける。

「後は赤ちゃんのものを買えば終わりです」

「そうか」

和泉は興味無さそうに相槌を打った。自分で選びたそうな気配は一切ない。

「……特に希望がないなら私が選んでもいいですか?」

「ああ」

あっさりと了承されたので、カートを押しベビー用品のコーナーに向かう。
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