冷徹旦那様との懐妊事情~御曹司は最愛妻への情欲を我慢できない~
再会して以来、おそらくわざと彼は奈月の名前を呼ばないようにしていた。
ふたりの間には距離があるのだと、はっきり線引きするように。けれど今日はいつもと少し違った気がする。彼が歩みよってくれたような。
司波邸に着き車を降り、ふたり揃って玄関に向かう。
「あの、今日はありがとうございました。連れて行ってもらえて本当に助かりました」
感謝の気持ちを伝えると、和泉は奈月をちらりと見てから頷いた。
特に言葉はない素っ気ない態度。階段を上り二階に着くとさっさと先に行ってしまった。
いつもの態度だけれど、少しだけ距離が縮んだと感じた後のせいか、寂しさがこみ上げた。
(そんなに簡単に許される訳ないよね)
がっかりするなんて身勝手なのだ。義務感からの行動だとしても和泉に感謝をしなくては。
そんな風に自分を戒めてから自室に入った。
ふたりの間には距離があるのだと、はっきり線引きするように。けれど今日はいつもと少し違った気がする。彼が歩みよってくれたような。
司波邸に着き車を降り、ふたり揃って玄関に向かう。
「あの、今日はありがとうございました。連れて行ってもらえて本当に助かりました」
感謝の気持ちを伝えると、和泉は奈月をちらりと見てから頷いた。
特に言葉はない素っ気ない態度。階段を上り二階に着くとさっさと先に行ってしまった。
いつもの態度だけれど、少しだけ距離が縮んだと感じた後のせいか、寂しさがこみ上げた。
(そんなに簡単に許される訳ないよね)
がっかりするなんて身勝手なのだ。義務感からの行動だとしても和泉に感謝をしなくては。
そんな風に自分を戒めてから自室に入った。