冷徹旦那様との懐妊事情~御曹司は最愛妻への情欲を我慢できない~
「す、すみません。私こんな高級なお店初めてだから緊張してしまって」
素敵なあなたと同席しているから緊張するとは言えなかった。
和泉はおや?とでも言うようにやや首を傾げた。
「初めてということはないだろう? 和倉家の令嬢なんだから」
「……え?」
さっと熱が引いた気がした。
それ程和泉の言葉が思いがけないものだったのだ。
「……和泉さまは和倉家をご存知なのですか?」
そう言えば初対面で挨拶をしたとき、和倉の名前に反応していた。
(もしかして、私を誘うのは家が関係しているの?)
高揚していた気分を吹き飛ばす程の不安が襲って来た。
そんな奈月の事情を知らない和泉はごく自然に答える。
「もちろん。和倉百貨店は有名だからね。司波家と和倉家は祖父の代から交流もしているんだけど奈月さんは知らなかった?」
「はい……あの、今日誘ってくださったのは私が和倉家の者だからですか?」
「え?」
和泉が怪訝そうにする。
「私は和泉さまは広川堂の扱う器を気に入って下さっていると思っていたんです。私に声をかけて下さったのもそれでかと。でもお店は関係なく家の話でしたら私は……」
素敵なあなたと同席しているから緊張するとは言えなかった。
和泉はおや?とでも言うようにやや首を傾げた。
「初めてということはないだろう? 和倉家の令嬢なんだから」
「……え?」
さっと熱が引いた気がした。
それ程和泉の言葉が思いがけないものだったのだ。
「……和泉さまは和倉家をご存知なのですか?」
そう言えば初対面で挨拶をしたとき、和倉の名前に反応していた。
(もしかして、私を誘うのは家が関係しているの?)
高揚していた気分を吹き飛ばす程の不安が襲って来た。
そんな奈月の事情を知らない和泉はごく自然に答える。
「もちろん。和倉百貨店は有名だからね。司波家と和倉家は祖父の代から交流もしているんだけど奈月さんは知らなかった?」
「はい……あの、今日誘ってくださったのは私が和倉家の者だからですか?」
「え?」
和泉が怪訝そうにする。
「私は和泉さまは広川堂の扱う器を気に入って下さっていると思っていたんです。私に声をかけて下さったのもそれでかと。でもお店は関係なく家の話でしたら私は……」