サンタクロースに恋をした
渉先輩が帰ってくる。
どうしよう、どうすればいいんだろう。
先輩はまた隣に座った。一口紅茶を飲んでから、先輩は話し出す。
「那美ちゃん……僕ね、最近同じクラスに気になる子が出来たんだ。那美ちゃんと安藤くんの姿見てたら羨ましくなって、僕も新しい恋をしようと」
「あ……そうだったんですね」
恥ずかしい。今でも先輩は私のこと好きで、見てくれているとどこかで思ってた。
そっか、そうだよね。彼氏がいる人をいつまでも好きでいるなんて、そんなことないよね。
過去の私だってそうだったじゃない。元彼のこと、好きでいるなんてことなかった。
ポケットの中にあるハンカチを、ぎゅっと握る。もう、捨てないと、これも。
ああ、なんだろう。なんでこんなに喪失感を感じるんだろう。馬鹿だなあ私……。本当に、馬鹿だ。今更なのに……。
「紅茶、美味しいですね」
忘れてしまおう、先輩への気持ち。いいじゃない、だって私は安藤の恋人なんだから。
「これね、姉さんが買ってるものなんだけど、お気に入りらしいんだ。あ、勝手に飲んだから怒られるかも」
「わあ、それは大変ですよ」
笑うの、寂しさなんて誰にも感じ取られないように笑っているの。
どうしよう、どうすればいいんだろう。
先輩はまた隣に座った。一口紅茶を飲んでから、先輩は話し出す。
「那美ちゃん……僕ね、最近同じクラスに気になる子が出来たんだ。那美ちゃんと安藤くんの姿見てたら羨ましくなって、僕も新しい恋をしようと」
「あ……そうだったんですね」
恥ずかしい。今でも先輩は私のこと好きで、見てくれているとどこかで思ってた。
そっか、そうだよね。彼氏がいる人をいつまでも好きでいるなんて、そんなことないよね。
過去の私だってそうだったじゃない。元彼のこと、好きでいるなんてことなかった。
ポケットの中にあるハンカチを、ぎゅっと握る。もう、捨てないと、これも。
ああ、なんだろう。なんでこんなに喪失感を感じるんだろう。馬鹿だなあ私……。本当に、馬鹿だ。今更なのに……。
「紅茶、美味しいですね」
忘れてしまおう、先輩への気持ち。いいじゃない、だって私は安藤の恋人なんだから。
「これね、姉さんが買ってるものなんだけど、お気に入りらしいんだ。あ、勝手に飲んだから怒られるかも」
「わあ、それは大変ですよ」
笑うの、寂しさなんて誰にも感じ取られないように笑っているの。