サンタクロースに恋をした
「わあ、すごいっ。これ自分たちで作ったなんて」

 目の前にはスープにピザやパスタ、キッシュにサラダ、野菜のオーブン焼き、色とりどりの豪勢な料理が並べられている。

「おお、確かに。すごいな」
「デザートは苺大福だし、最高ね」
「時藤さんは本当に苺大福好きなんですね」
「クリスマスは苺のショートケーキじゃなくて苺大福でも全然いいわ」
「それ、いいね。姉さん、今年のクリスマスは苺大福にしよう」
「ええ、それは年末年始でいいんじゃないかしら?」

 皆はそのやりとりに笑みを浮かべる。

 クリスマスに苺大福、莉子なら本当にやりかねない。

 そうだ、クリスマスに苺大福プレゼントしようかな、絶対喜んでくれるはず。

「それじゃあ、頂きましょうか」
「はいっ」
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