サンタクロースに恋をした
「もうすぐクリスマスだね」
「……え、そう? あと3ヶ月くらいあるよね?」
首元を出していると凍えそうになって、手を出して歩けば指の感覚がなくなる。
そんな季節の1番の楽しみがなんといってもクリスマス。
と言っても世間的にはまだ冬、というよりは秋で、まだマフラーも手袋も必要ない。
外を見ると葉が赤色や黄色に変わっていて、温かみのある色で街が色付き始めていた。
「なににやにやしてんの?」
「だって、サンタクロースに会えるかもしれないでしょ?」
「はあ? 高校生にもなってサンタクロースって、あんたの精神年齢大丈夫?」
確かに、高校生と言えば何が現実で何が非現実なのか物事の区別は立派についていて、サンタクロースが家にプレゼントを運んできてくれるなんて妄想をする年齢ではない。
だいたい、サンタクロースが本物じゃないことくらい、私も小学生の頃から知っている。
「もう、莉子は毒舌なんだから」
「はいはい。で、本当の意味はなんなのよ?」
「私、サンタクロースに恋してるの。実は……」
「……え、そう? あと3ヶ月くらいあるよね?」
首元を出していると凍えそうになって、手を出して歩けば指の感覚がなくなる。
そんな季節の1番の楽しみがなんといってもクリスマス。
と言っても世間的にはまだ冬、というよりは秋で、まだマフラーも手袋も必要ない。
外を見ると葉が赤色や黄色に変わっていて、温かみのある色で街が色付き始めていた。
「なににやにやしてんの?」
「だって、サンタクロースに会えるかもしれないでしょ?」
「はあ? 高校生にもなってサンタクロースって、あんたの精神年齢大丈夫?」
確かに、高校生と言えば何が現実で何が非現実なのか物事の区別は立派についていて、サンタクロースが家にプレゼントを運んできてくれるなんて妄想をする年齢ではない。
だいたい、サンタクロースが本物じゃないことくらい、私も小学生の頃から知っている。
「もう、莉子は毒舌なんだから」
「はいはい。で、本当の意味はなんなのよ?」
「私、サンタクロースに恋してるの。実は……」