サンタクロースに恋をした
「うん、美味しい。特にお餅が美味しい。その友達、すごいね。ぜひ知り合いたいよ」
「えっと……」
「その子の連絡先、教えてくれないかな?」

 え……。私でさえまだ知らないのに……こんなことってある? 

「聞いてみますね」

 でも、先輩の輝いた瞳を見ると嫌とも言えなくて、私は首を縦に振った。

「うん、よろしく」

 もし梨衣名先輩のこの前の話が本当だとしたら、って、多分本当なんだろうけど、そんな先輩の心を動かす苺大福って……。

 ううん、そこじゃない。

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