サンタクロースに恋をした
誰だったんだろう……、そんなに年齢が離れているような気もしなかったし、なにより声と瞳が素敵だった。高くもなく低くもなく耳にちょうど良い高さで、チョコレートのように滑らかな声質。
マフラーのせいで、ちゃんと顔が見えなかったのが残念。
買ったばかりなのだろう、近くにあるお店のロゴが書かれてある紙袋に入っていてその中身を見ると、可愛らしいピアノの鍵盤柄のハンカチが1枚あった。
それにはクリスマスツリーの刺繍が施されていて、わざわざ私の為に今買ってきてくれたのかな、と思うと胸がいっぱいになる。
もうすでに涙は流れていなくて、頬の涙の跡も乾いている。
それに、あんなくずやろうな彼のことも忘れていて、頭の中を占めているのはさっきの人。
はっと現実に返りその人に話しかけようとした。
「あ、あのっ」
彼の行ってしまった方を見るけれどもう既に彼の姿はなく、お礼もちゃんと言えないままになってしまった。
マフラーのせいで、ちゃんと顔が見えなかったのが残念。
買ったばかりなのだろう、近くにあるお店のロゴが書かれてある紙袋に入っていてその中身を見ると、可愛らしいピアノの鍵盤柄のハンカチが1枚あった。
それにはクリスマスツリーの刺繍が施されていて、わざわざ私の為に今買ってきてくれたのかな、と思うと胸がいっぱいになる。
もうすでに涙は流れていなくて、頬の涙の跡も乾いている。
それに、あんなくずやろうな彼のことも忘れていて、頭の中を占めているのはさっきの人。
はっと現実に返りその人に話しかけようとした。
「あ、あのっ」
彼の行ってしまった方を見るけれどもう既に彼の姿はなく、お礼もちゃんと言えないままになってしまった。