サンタクロースに恋をした
「先輩こそ、彼女、いるんですか?」

 彼は何か僕に関する情報を知っているのだろうか、僕を見る目に鋭さがある。

「いないよ。…………でも最近、初めて人を……好きになったかもしれない」 

 2人ともその言葉に動きを止めて、僕の顔をガン見する。その反応……妙に恥ずかしいんだけど。

 雪でも降ってこないかな、何か状況を一変させるものがないか探すけど、何の変哲のもない日常の中、そんなものはなかった。

「えっと……スイートポテト、作ろうか」



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