【極上の結婚シリーズ】ママになっても、御曹司に赤ちゃんごと包み愛されています
エピローグ
翌朝、泉はとても上機嫌で、旦那さまと奥さまに連れられてうちに帰ってきた。しかもふたりがお屋敷に戻ろうとすると泣きじゃくるほどで、その懐きぶりに私もいっちゃんも戸惑うくらいだった。

そして数日後、私は盛宮のおじいちゃんに電話を入れ、養子縁組の件は前向きに進めてもらうことになった。

私にはもう泉以外の肉親はいないし、その部分での問題はない。私たちの未来のために生きることにした。

おじいちゃんはベリーヒルズの隣町――あのスーパーマーケットの近くに住んでいて、ヒルズの外からそこで行き交う人々を眺めるのが好きらしい。今後もそうして暮らしていくから、養女になっても同居はしなくていいと最初に断られてしまった。

そういえば、旦那さまは隠れてベリーヒルズのレジデンスを購入していたのが奥さまにばれ、咎められたようだった。苦笑いしながら、「ここは私からの祝いだと思って受け取ってくれ」と物件を私たちに譲渡してくれたので、私はいっちゃんと泉と今後もここで暮らし続けることになったのだった。


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