【極上の結婚シリーズ】ママになっても、御曹司に赤ちゃんごと包み愛されています
つらそうな旦那さまを見ていられず、私は遮る。
「大丈夫です。わかっています。いっちゃんは責任感が強いから、私の妊娠を知れば放っておけないって……。だから絶対に秘密にします」
「……責任感だけじゃないと思うがね」
独り言のように、旦那さまは呟いた。
「産むのを許してくれるだけでいいんです」
たったひとつの願いを告げる私に旦那さまは、「授かった命は大切にしよう」と出産を許してくれた。そして自分にできる限りのことはなんでもすると申し出てくれたのだ。私はまた旦那さまから恩を受けてしまった。
いっちゃんの前から姿を消すために、内定していた会社への就職を辞退すると、私の引っ越し先を秘密裏に変更し、旦那さまはこのレジデンスの部屋を貸してくれたのだ。
ここは旦那さまが隠れ家にこっそり購入していたものらしく、いっちゃんも奥さまも知らないらしかった。
この二年間、いっちゃんがどれだけ私を探しても見つからなかったのは、旦那さまが私に協力してくれていたからだ。いっちゃんの秘書にも旦那さまの息がかかっていて、常に状況を報告している。
「大丈夫です。わかっています。いっちゃんは責任感が強いから、私の妊娠を知れば放っておけないって……。だから絶対に秘密にします」
「……責任感だけじゃないと思うがね」
独り言のように、旦那さまは呟いた。
「産むのを許してくれるだけでいいんです」
たったひとつの願いを告げる私に旦那さまは、「授かった命は大切にしよう」と出産を許してくれた。そして自分にできる限りのことはなんでもすると申し出てくれたのだ。私はまた旦那さまから恩を受けてしまった。
いっちゃんの前から姿を消すために、内定していた会社への就職を辞退すると、私の引っ越し先を秘密裏に変更し、旦那さまはこのレジデンスの部屋を貸してくれたのだ。
ここは旦那さまが隠れ家にこっそり購入していたものらしく、いっちゃんも奥さまも知らないらしかった。
この二年間、いっちゃんがどれだけ私を探しても見つからなかったのは、旦那さまが私に協力してくれていたからだ。いっちゃんの秘書にも旦那さまの息がかかっていて、常に状況を報告している。