【極上の結婚シリーズ】ママになっても、御曹司に赤ちゃんごと包み愛されています
おじいちゃんはこうしてお菓子を持って、一、二週間に一度、私の家に遊びに来る。今では茶飲み友だちのような関係だ。いっちゃんに私の居場所を知られないように、付き合いのあった友人と疎遠になっていた私にとって、唯一親しくしている人だった。
わけあって若いときに結婚しなかったらしいおじいちゃんは、お嫁さんはおろか子も孫もおらず今はひとり暮らしのようだ。住んでいるところは知らないけれど、スーパーの近くでよく会うから、きっとこの辺りに家があるのだろう。
私を孫のように、泉をひ孫のように可愛がってくれていた。
「どれ、買い物袋を持ってあげよう」
おじいちゃんは私のエコバッグに手を伸ばした。
「大丈夫です。おじいちゃんは泉と手をつないであげてくれますか?」
私はすぐに固辞した。重すぎるバッグをおじいちゃんに持たせられない。
「泉くんはお母さんと手をつなぎたいだろう。こう見えても、わしはなかなか力持ちだぞ」
茶目っ気たっぷりに力こぶを作る仕草をしたおじいちゃんに、私は顔をほころばせる。
「じゃあひとつだけお願いしてもいいでしょうか?」
ふたつのエコバッグのうち、軽いほうをさりげなくおじいちゃんに渡した。
わけあって若いときに結婚しなかったらしいおじいちゃんは、お嫁さんはおろか子も孫もおらず今はひとり暮らしのようだ。住んでいるところは知らないけれど、スーパーの近くでよく会うから、きっとこの辺りに家があるのだろう。
私を孫のように、泉をひ孫のように可愛がってくれていた。
「どれ、買い物袋を持ってあげよう」
おじいちゃんは私のエコバッグに手を伸ばした。
「大丈夫です。おじいちゃんは泉と手をつないであげてくれますか?」
私はすぐに固辞した。重すぎるバッグをおじいちゃんに持たせられない。
「泉くんはお母さんと手をつなぎたいだろう。こう見えても、わしはなかなか力持ちだぞ」
茶目っ気たっぷりに力こぶを作る仕草をしたおじいちゃんに、私は顔をほころばせる。
「じゃあひとつだけお願いしてもいいでしょうか?」
ふたつのエコバッグのうち、軽いほうをさりげなくおじいちゃんに渡した。