【極上の結婚シリーズ】ママになっても、御曹司に赤ちゃんごと包み愛されています
新しい関係
日曜日の午前十一時、私の最寄りの駅前で、いっちゃんと待ち合わせをした。
私が五分前に着いたとき、いっちゃんはすでにそこにいて、道行く女性たちの熱視線の的になっていた。
けれどそんなのは慣れっこないっちゃんは、気にした様子もない。
いっちゃんはただ佇んでいるだけで絵になる。胸の奥に仕舞い込んだはずの甘い恋心が早くも弾むのを抑えきれなかった。
「莉帆」
私に気づいたいっちゃんは、きれいな顔をほころばせた。
「ごめんいっちゃん。待った?」
私はなんだかまっすぐに目を合わせられなかった。
「いや、今来たところだ。その子が莉帆の?」
いっちゃんは泉に視線を向けた。
知らない男の人に見下ろされ、泉は途端に大きな目に涙を浮かべる。
「ママ」
泉は私に手を伸ばした。抱き上げると、私の胸に顔を埋めながらもいっちゃんが気になるようで、ちらちらと様子を窺っている。
「ごめんね、人見知りしちゃったみたい」
私は泉をあやしながら眉を下げた。
「名前は?」
「泉だよ」
答えると、いっちゃんは優しい声で泉に話しかける。
「泉くん、はじめまして。ママの幼なじみのいっちゃんだよ」
私が五分前に着いたとき、いっちゃんはすでにそこにいて、道行く女性たちの熱視線の的になっていた。
けれどそんなのは慣れっこないっちゃんは、気にした様子もない。
いっちゃんはただ佇んでいるだけで絵になる。胸の奥に仕舞い込んだはずの甘い恋心が早くも弾むのを抑えきれなかった。
「莉帆」
私に気づいたいっちゃんは、きれいな顔をほころばせた。
「ごめんいっちゃん。待った?」
私はなんだかまっすぐに目を合わせられなかった。
「いや、今来たところだ。その子が莉帆の?」
いっちゃんは泉に視線を向けた。
知らない男の人に見下ろされ、泉は途端に大きな目に涙を浮かべる。
「ママ」
泉は私に手を伸ばした。抱き上げると、私の胸に顔を埋めながらもいっちゃんが気になるようで、ちらちらと様子を窺っている。
「ごめんね、人見知りしちゃったみたい」
私は泉をあやしながら眉を下げた。
「名前は?」
「泉だよ」
答えると、いっちゃんは優しい声で泉に話しかける。
「泉くん、はじめまして。ママの幼なじみのいっちゃんだよ」