【極上の結婚シリーズ】ママになっても、御曹司に赤ちゃんごと包み愛されています

『泉くんへのプレゼントだ。昨日あれからデパートの外商に連絡して、一歳半の子が遊べそうなものを全部送ってくれと伝えておいた。気に入るものはありそうか？』

「困るよいっちゃん」

私は正直に言った。あんなに広かったリビングが狭くなったという物理的な問題もあるけれど、それ以前にプレゼントをもらう理由がない。もしかしたらいっちゃんは泉の伯父さんのような気持ちでしてくれたのかもしれないけれど、さすがにこれは度が過ぎている。

『いくらでも置き場所はあるだろ？』

「そういう問題じゃないの……」

いっちゃんは私がどうして困っているか理解してくれなかった。

『とりあえず今夜、仕事終わりにそっちに行くから』

しかもいきなりそう告げられ、私は目をぱちくりさせた。

「え？」

『詳しい話は夜だ』

確かに昨日は泉もいて何も話せなかったけれど、いっちゃんは本当に急すぎる。

しかも仕事中だからとさっと電話を切られ、私は立ち尽くした。

いっちゃんって、こんなに強引だったっけ？

けれど彼の本気を知るのは、その夜のことだった。