【極上の結婚シリーズ】ママになっても、御曹司に赤ちゃんごと包み愛されています
朝、盛宮のおじいちゃんに連絡すると、私のパートが終わる時間に合わせてレジデンスに遊びに来てくれた。

「おじいちゃん、飲み物は何にしますか?」

「そうだな。渋めの緑茶を頼む」

おじいちゃんは慣れた様子で、ダイニングテーブルの椅子を引く。

ケーキの箱には、苺のショートケーキにモンブラン、チーズケーキにミルフィーユ、ガトーショコラ、フルーツタルト……見た目にもきれいなケーキがぎっしりと並んでいる。

「わしはティラミスにしよう」

おじいちゃんに選んでもらってから、私はアップルパイにした。泉は少量しか食べられないから、取り分けてあげる。

「それにしても、彼は本当に莉帆ちゃんがかわいいんだな」

私から昨日と一昨日の話を聞きながら、おじいちゃんはしみじみ呟いた。

「いっちゃんは面倒見がいいんです。それに少し過保護なところがあって……」

だから私のぎこちない育児を看過できないのだ。

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