崖っぷち令嬢が男装したら、騎士団長に溺愛されました
レオナルドは、ちらりとアイリスの右腕を見る。
「その傷、剣技大会までには治せよ」
剣技大会とは、年に一回開催される、皇都騎士団の全員が参加する剣技の大会だ。
トーナメント形式になっており、ここで優秀な成績を修めると各師団長の覚えもめでたくなり、出世の道も開ける。
「はい」
アイリスがしっかりと頷くと、レオナルドは「期待しておこう」と言い、ほんの少しだけ口の端を上げた。
◇ ◇ ◇
剣技大会当日、見上げれば雲ひとつない蒼穹が広がっていた。
故郷のコスタ領でも、涼しい季節になるとよくこんな空が広がっていたことを思い出す。
「その傷、剣技大会までには治せよ」
剣技大会とは、年に一回開催される、皇都騎士団の全員が参加する剣技の大会だ。
トーナメント形式になっており、ここで優秀な成績を修めると各師団長の覚えもめでたくなり、出世の道も開ける。
「はい」
アイリスがしっかりと頷くと、レオナルドは「期待しておこう」と言い、ほんの少しだけ口の端を上げた。
◇ ◇ ◇
剣技大会当日、見上げれば雲ひとつない蒼穹が広がっていた。
故郷のコスタ領でも、涼しい季節になるとよくこんな空が広がっていたことを思い出す。