崖っぷち令嬢が男装したら、騎士団長に溺愛されました
アイリスはうわごとのように繰り返す。医務室に行けば、これまでの苦労が全てが水の泡だ。絶対に行けない。
ぐいっと力強く体を支えられて見上げると、今回の作戦の総指揮官であるレオナルドが眉を寄せて至近距離からこちらを見下ろしている。
「閣下……」
「医務室へ行くぞ」
「私は大丈夫です」
「自力で立てない奴を大丈夫とは言わない。足手まといだ」
レオナルドは吐き捨てるように言うと、アイリスの体を抱き上げた。
ぐいっと力強く体を支えられて見上げると、今回の作戦の総指揮官であるレオナルドが眉を寄せて至近距離からこちらを見下ろしている。
「閣下……」
「医務室へ行くぞ」
「私は大丈夫です」
「自力で立てない奴を大丈夫とは言わない。足手まといだ」
レオナルドは吐き捨てるように言うと、アイリスの体を抱き上げた。