崖っぷち令嬢が男装したら、騎士団長に溺愛されました
◇ ◇ ◇
レオナルドが病室に入ると、カインは上半身を起こしてベッドに座っていた。
「加減はどうだ?」
「……傷の痛みはなくなりました」
「そうか」
レオナルドはそれ以上は聞かずにベッドの横の椅子に座ると、カインを見つめる。
「ひとつ確認させてくれ。突入作戦の日、なぜ指示通りに動かなかった?」
「指示通りに動かない? いいえ、動きました」
「動いた?」
「はい。突入しておかしいとは感じましたが、指示書にそう書いてあったので自分達が戻ると作戦が崩れると思い、そのまま進みました。ただ、突入後のことは指示書に記載されていなかったと思います」
「……。その指示書は誰が持ってきた?」
「第一師団のセリアンです」
レオナルドが病室に入ると、カインは上半身を起こしてベッドに座っていた。
「加減はどうだ?」
「……傷の痛みはなくなりました」
「そうか」
レオナルドはそれ以上は聞かずにベッドの横の椅子に座ると、カインを見つめる。
「ひとつ確認させてくれ。突入作戦の日、なぜ指示通りに動かなかった?」
「指示通りに動かない? いいえ、動きました」
「動いた?」
「はい。突入しておかしいとは感じましたが、指示書にそう書いてあったので自分達が戻ると作戦が崩れると思い、そのまま進みました。ただ、突入後のことは指示書に記載されていなかったと思います」
「……。その指示書は誰が持ってきた?」
「第一師団のセリアンです」