崖っぷち令嬢が男装したら、騎士団長に溺愛されました
2
シレックは応接セットに見知らぬ男と向き合って座っており、おろおろとした様子で騎士団の団員達を見つめていた。
「な、なんだ!? どうなっている?」
シレックが動揺したように叫ぶ。「捕らえろ!」と掛け声が聞こえ、アイリスは咄嗟にシレックを押し倒し、うつ伏せに床に押しつけた。
「叔父様! なぜこんなところに?」
ここは違法薬物を取り扱う組織の本部だ。
嫌な予感がして、アイリスにシレックに問いかけた。
「アイリス! 離すんだ。これは誤解だ」
顔面蒼白になっていたシレックは脂肪でたるんだ首を回し、こちらを見ようともがく。
「わしは、ディーンをなんとかして治してやりたいと思って、いい薬はないかと──」
「──なんとか病死に見せかけて殺したいと思って、の間違いだろう?」
思わず身震いするような低い声が背後から聞こえ、アイリスはハッとして振り返る。そこには、氷のように凍てつく瞳でシレックを見下ろすレオナルドがいた。
「な、なんだ!? どうなっている?」
シレックが動揺したように叫ぶ。「捕らえろ!」と掛け声が聞こえ、アイリスは咄嗟にシレックを押し倒し、うつ伏せに床に押しつけた。
「叔父様! なぜこんなところに?」
ここは違法薬物を取り扱う組織の本部だ。
嫌な予感がして、アイリスにシレックに問いかけた。
「アイリス! 離すんだ。これは誤解だ」
顔面蒼白になっていたシレックは脂肪でたるんだ首を回し、こちらを見ようともがく。
「わしは、ディーンをなんとかして治してやりたいと思って、いい薬はないかと──」
「──なんとか病死に見せかけて殺したいと思って、の間違いだろう?」
思わず身震いするような低い声が背後から聞こえ、アイリスはハッとして振り返る。そこには、氷のように凍てつく瞳でシレックを見下ろすレオナルドがいた。