崖っぷち令嬢が男装したら、騎士団長に溺愛されました
「姉さんには本当に苦労をかけたから、感謝している」
「なあに、急に。二人っきりで過ごしてきたのだから、助け合うのは当たり前でしょう?」
「それでも、言いたかったんだ。今度の春には俺が騎士団に入団するから、後は任せて。姉さんは望む道に進んでいいよ。どんな選択でも、応援するから」
アイリスは曖昧に表情を濁す。
ディーンはたったひとりの家族であり、双子の弟だ。
アイリスが今考えていることを、薄々感づいているのかもしれない。
「びっくりさせちゃうかもしれないわよ?」
「男装して僕に成り代わろうとすることより驚くことなんて、ないって断言するよ」
ディーンは陽気におどけると、にこりと笑う。
「さ、行こうか」
「ええ」
アイリスも釣られたように笑みを零すと、ディーンの手を握った。
「なあに、急に。二人っきりで過ごしてきたのだから、助け合うのは当たり前でしょう?」
「それでも、言いたかったんだ。今度の春には俺が騎士団に入団するから、後は任せて。姉さんは望む道に進んでいいよ。どんな選択でも、応援するから」
アイリスは曖昧に表情を濁す。
ディーンはたったひとりの家族であり、双子の弟だ。
アイリスが今考えていることを、薄々感づいているのかもしれない。
「びっくりさせちゃうかもしれないわよ?」
「男装して僕に成り代わろうとすることより驚くことなんて、ないって断言するよ」
ディーンは陽気におどけると、にこりと笑う。
「さ、行こうか」
「ええ」
アイリスも釣られたように笑みを零すと、ディーンの手を握った。