崖っぷち令嬢が男装したら、騎士団長に溺愛されました
「これは……」
言い訳をしようとするアイリスの傍目に、カインはすっくと立ち上がる。
「仕方がない。俺がやる。相当痛いが我慢しろ」
カインはそう言うと、部屋を出る。暫くして戻ってきたカインの手には、小さな木箱があった。蓋を開けると医薬品の独特の匂いが辺りに漂う。
「何をするんです?」
「縫うんだよ。知らないか? 傷口ってある程度おおきくなっちまうと、なかなかくっつかなくて治りにくくなるんだよ。そういうときは傷口を縫合すると治りが早くなるし、跡も綺麗になる」
田舎にいた親父が時々やってた、とカインは付け加える。
言い訳をしようとするアイリスの傍目に、カインはすっくと立ち上がる。
「仕方がない。俺がやる。相当痛いが我慢しろ」
カインはそう言うと、部屋を出る。暫くして戻ってきたカインの手には、小さな木箱があった。蓋を開けると医薬品の独特の匂いが辺りに漂う。
「何をするんです?」
「縫うんだよ。知らないか? 傷口ってある程度おおきくなっちまうと、なかなかくっつかなくて治りにくくなるんだよ。そういうときは傷口を縫合すると治りが早くなるし、跡も綺麗になる」
田舎にいた親父が時々やってた、とカインは付け加える。