現在、片想われ中

「俺はこのままここにいてもいいんだが・・・・・・」
「よくない、戻るぞ」

今度は俺が拓也の手を引っ張って教室に戻る。
教室の手前に着いたところで、丁度1時間目の終わりのチャイムが鳴った。

「灯里ぃーーーーーー!」

教室へ入れば梨亜が抱きついてきた。

「どうしたんだ?」
「灯里がいないから寂しかったよ」

ん?。
確か1時間目は数学だったはずだけど・・・・・・。
座学はひたすらに授業を聞いているだけだろ。

「ごめんな」

俺の胸あたりに押し付けている梨亜の頭を撫でる。

「ん〜・・・・・・だったら今日は一緒に帰ろ?」
「ああ」

先程まで怒っていた顔が満面の笑みに変わる。
ドキッ
・・・・・・なんだ、今のは?

「どこで何してたの?」
「屋上でサボり」
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