狼くん、ふれるなキケン!



「朝のは結局なんだったの?」

「朝の……?」

「ほら、真矢と近原さんと……それから藤川くん」




変な組み合わせだなって思ったんだよね、と道枝さん。

そりゃそうだ、だって、私だって。




「それが……私にもよくわからなくて」

「ええ?」

「まやくんと話してたら、いつの間にか、ああなっていたというか……」




結局、なんだったんだろう、あれは。


わかりかねて首をひねった私に、道枝さんも同じように首をひねった。そんな妙ちくりんな状況に気づいて、ふたり同時に吹き出す。

その話はそこでいったん終わったのだけれど。




「……あ、そういえば」





ふと引っかかったことがある。
おもむろに口をひらいた私に、道枝さんはきょとんとした。





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