嫌わないでよ青谷くん!
絶対金輪際コイツとは関わらないと心中固く決意し、用事も済んだとノートを彼の机に戻す。そこで気づいた。彼がわずかであるが息を漏らして笑っていることに。
「山崎さん、俺、青谷あきら。はなぶさじゃなくて、あ、き、ら」
もはや名前などどうでもよかった。仲良くなる気のない奴の名前を間違えたところで支障などない。持ち前のコミュニケーション能力を生かして別の人と仲良くなれば良いだけだ。
直子は気持ちのスイッチをオフにして、再び笑顔をつくる。
「ごめんね青谷。今度からは気をつけ……」
気をつけるよ。そう言い切る前に、挨拶でもするような声で青谷が遮った。
「あ、言い忘れてだけど、俺お前みたいなやつ大っ嫌いだから」
なんだコイツ。呆然とする直子を他所に、青谷は淡々とノートを片付けるのだった。
「山崎さん、俺、青谷あきら。はなぶさじゃなくて、あ、き、ら」
もはや名前などどうでもよかった。仲良くなる気のない奴の名前を間違えたところで支障などない。持ち前のコミュニケーション能力を生かして別の人と仲良くなれば良いだけだ。
直子は気持ちのスイッチをオフにして、再び笑顔をつくる。
「ごめんね青谷。今度からは気をつけ……」
気をつけるよ。そう言い切る前に、挨拶でもするような声で青谷が遮った。
「あ、言い忘れてだけど、俺お前みたいなやつ大っ嫌いだから」
なんだコイツ。呆然とする直子を他所に、青谷は淡々とノートを片付けるのだった。