QUALIA ー最強総長×家出少女ー
ドキッと心臓が高鳴る。

「いや、これはその、見えなくなるし…」

「そう? レンズは入ってないようだけど?」

お巡りさんは、メガネに手をかける。

ドキドキと心臓の音が鳴り止まない。汗もかいて、息が詰まる。

「あ、ほら、友達来ました!」

私は少し向こうにいる女子のグループを指差した。

「おーいっ、みんな! こっち!」

私は声を上げて手を振る。そのグループの子達も、手を振った。

「ごめんごめん。やっぱり人違いだね」

お巡りさんはメガネから手を離す。

「もし見かけたら、教えてね」

お巡りさんはニコリと笑い、立ち去る。

すれ違って走ってきた女子のグループは、私のすぐ隣にいた子と一緒に歩いて行った。

「ごめん! お待たせ!」

颯太君が来る。安心して気が抜け、私は地面に尻餅をついた。
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