QUALIA ー最強総長×家出少女ー
ストーカー事件から一週間後の真夜中。

私と篤史さんはペコで見張りをしていた。

もう三日も、ルナが帰ってきていない。

「琴葉。眠いならお前は部屋行けよ」
「まだ大丈夫です」

みんなは交代で見張りをしている。私はもちろん見張りの当番にはならなかったけど、ルナが帰るまではと、いつも自主的に残っていた。

篤史さんはため息をつきながら、例のハンカチを眺めている。

「ため息何回目ですか? ハンカチなら早く返しちゃえばいいのに。案外、ちゃんと謝れば女の子は許してくれますよ」

篤史さんは「うるせぇ! ガキは黙っとけ!」と一言。

「ひどーっ! 同じ女のアドバイスなのに!」

「女なんてどこにいんだよ!」

「ここにいるじゃないですか!?」

「はっ? お前女だったのか! 胸がねぇからてっきり男かと思ってたわ!」

そんなわけないじゃん!!

篤史さんと話してるといつも最後に私がムキーッ! ってなる!
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