QUALIA ー最強総長×家出少女ー
私はベッドを見た。ちょっとだけシーツが乱れた、黒いセミダブルのベッド。
そうだ、この人だ……この人が、黒焔ルナなんだ!
ルナが寝返りをうつと、上裸の背中に、髑髏のタトゥーがみえた。
早朝+上裸の男+服が違う私+記憶がないイコール……頭の中で最悪の方程式が完成する。
「私、お酒で酔っぱらって、この人と…っ?」
脳みそをミキサーにかけたみたいに、思考がぐるぐると回転する。
ベッドもカーテンも、黒で統一されたルナの部屋。少しずつ、昨日の記憶がよみがえる。
…ってことは、ここは暴走族の本部とか…?
「たく、うっせぇな…」