QUALIA ー最強総長×家出少女ー
家族を救えなかったルナの後悔。

それは私が苦しめられていたものとよく似ていた。

お互いの心の傷が、深いところで繋がっていた。

だからこそ、ルナは私の傷を癒すことができたのかもしれない。

そのとき、外でゴロゴロッ! と雷の音がした。

ピシャッ! と雷鳴がとどろく。

「うわあっ!」

私は耳を塞ぎ、うずくまる。

「おい、どうした?」

「私、耳がいいから雷の音が苦手で…」

子供のときから、本当にこれだけはダメだった。

雨音も強くなり、本格的な嵐となっていく。

「たく。ほら、ここ入れ」

ルナは結局、一口も飲まなかったココアを机に置くと、ベッドに入り、布団をめくった。

「えっ、でも…」
「いいから来い」
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