QUALIA ー最強総長×家出少女ー
鼓動が早くなる。
そうだ。昔から私が抱いていた“お母さんのようなピアニストになる”という夢は、言い換えれば、“ワルシャワ国際ピアノコンクールに出演する”と言ってもいい。
映像でしか見たことないけど、そのときのお母さんの演奏は、私が見たどんな演奏よりも輝いて見えた。
それは今も変わらない。
あの輝きに、私はずっと憧れている。
「規定では18歳以上しか出演できないでしょ。それに著名な音楽家の推薦もいる」
私が言う。
「そうだね。だが、次の開催は四年後だ。君も18歳になっている。それに…」
蓮はスマホを取り出し、私に見せる。そこには煉瓦でお城のような建物の写真があった。
「ワルシャワにある音楽大学だよ。ここの教授とは知り合いでね。彼なら推薦状を書ける。ただし、条件はここに入学し、三年以上勉強すること。僕と琴葉なら編入試験はクリアできる」
また心臓が激しく脈打つ。
「つまり、日本を離れて、ここの大学に入学しろってこと? 飛び級で…」
「ああ。僕らならできる」
そうだ。昔から私が抱いていた“お母さんのようなピアニストになる”という夢は、言い換えれば、“ワルシャワ国際ピアノコンクールに出演する”と言ってもいい。
映像でしか見たことないけど、そのときのお母さんの演奏は、私が見たどんな演奏よりも輝いて見えた。
それは今も変わらない。
あの輝きに、私はずっと憧れている。
「規定では18歳以上しか出演できないでしょ。それに著名な音楽家の推薦もいる」
私が言う。
「そうだね。だが、次の開催は四年後だ。君も18歳になっている。それに…」
蓮はスマホを取り出し、私に見せる。そこには煉瓦でお城のような建物の写真があった。
「ワルシャワにある音楽大学だよ。ここの教授とは知り合いでね。彼なら推薦状を書ける。ただし、条件はここに入学し、三年以上勉強すること。僕と琴葉なら編入試験はクリアできる」
また心臓が激しく脈打つ。
「つまり、日本を離れて、ここの大学に入学しろってこと? 飛び級で…」
「ああ。僕らならできる」