QUALIA ー最強総長×家出少女ー
さすがのみんなも動けなかった。

GLEAMの隊員の目は本気だ。一歩でも動けば、撃ち殺されるかもしれない。

「琴葉はどこだ? 奥か?」

ストローで氷をつつきながら、梟夜が言う。

ルナは何もしゃべらず、梟夜を睨む。

どうすることもできず、私はみんなの顔を見る。

みんなはルナの出方をうかがう。けど、颯太君だけは違う。梟夜を見ていた。

『もし危なくなったら、一番最初に特攻するのは僕なんだ。みんなと違って、僕は戦うことしか能がないからね…』

前に颯太君はそんなことを言っていた。

颯太君の目に殺気が宿る。

一気に梟夜を仕留めるつもりだ。

けど、その前に撃たれたら…?

最悪な映像が頭に浮かぶ。

そんなのダメ…!!

思わず私は叫ぶ。

「光理梟夜っ!!!」
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