QUALIA ー最強総長×家出少女ー
「ワルシャワさみいな。日本のコートじゃ余裕で貫通するわ」
「琴葉ちゃん。ほら、ハンカチだよ」
「ありがとう」
受け取ると、颯太君は私の背中に手を回し、ぎゅっと抱き締めた。
本当に大きくなった。私の体を余裕で包み込んでしまう。それに物静かで洗練された雰囲気がルナに似てる。男の子になったとは言え、ルナみたいに中性的だし。
「コンクールは明日だけど、ルナのことがあったから…」と将冴さん。
「琴葉ちゃんが心配で。いてもたってもいられなくて…」と颯太君。
二人の表情から、ようやく“あのニュース”が現実であったという実感がわいてきた。
「ネットニュースで見たよ。けど、詳しくは知らない…」
将冴さんは近くのベンチに腰かける。
「事件のことは麗於が調べてくれた。あいつも明日にはこっちにつく」
「教えて。何があったの?」
私は将冴さんの隣に座る。
「でも明日は…」
「いいの。今は真実が知りたい」
私の言葉に、将冴さんは口を開いた。雪がヒラヒラと夜空を舞う。イルミネーションのネオンが、真っ赤に染まった。
「琴葉ちゃん。ほら、ハンカチだよ」
「ありがとう」
受け取ると、颯太君は私の背中に手を回し、ぎゅっと抱き締めた。
本当に大きくなった。私の体を余裕で包み込んでしまう。それに物静かで洗練された雰囲気がルナに似てる。男の子になったとは言え、ルナみたいに中性的だし。
「コンクールは明日だけど、ルナのことがあったから…」と将冴さん。
「琴葉ちゃんが心配で。いてもたってもいられなくて…」と颯太君。
二人の表情から、ようやく“あのニュース”が現実であったという実感がわいてきた。
「ネットニュースで見たよ。けど、詳しくは知らない…」
将冴さんは近くのベンチに腰かける。
「事件のことは麗於が調べてくれた。あいつも明日にはこっちにつく」
「教えて。何があったの?」
私は将冴さんの隣に座る。
「でも明日は…」
「いいの。今は真実が知りたい」
私の言葉に、将冴さんは口を開いた。雪がヒラヒラと夜空を舞う。イルミネーションのネオンが、真っ赤に染まった。