QUALIA ー最強総長×家出少女ー
最後の言葉
二人の話を理解するには、かなりの時間がかかった。けど、私なりになんとか消化し、それが現実に起きた出来事であると受け入れた。

少年課に配属されたルナは、非行に走った少年や少女を保護する仕事をしていた。

先輩の警察官が不良少年達をまるで駆除すべき害虫のように扱い、やみくもに補導しては施設に送っている中、ルナは一人一人の子供達に心から向かい合っていた。

そんなルナの優しさに触れ、多くの子供達が更正し、学校に通ったり、仕事に就いたりしていた。

ルナは決して、世界を変えるほどの大きなことをしていたわけじゃない。

けど、ルナは小さな町に奇跡を起こしつつあった。四年間、ただ目の前にいる子供達と必死に向かい合い、守り、救うことに専念した。そうして、一人ずつ、確実に救ったのだ。
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