QUALIA ー最強総長×家出少女ー
「見ろよこれ! 似合ってないだろ!?」
コーヒーが冷めてきた頃、将冴さんがスマホで写真を見せた。
「これ、篤史さん?」
見ると、スーツ姿の篤史さんがいた。
「それとこれ」
将冴さんがスマホをスワイプする。二枚目に出てきたのは、妙に笑顔の篤史さん。その隣には、赤ちゃんを抱えた陽葵さんがいた。
「えーっ!! 篤史さん、パパになったの!?」
驚きのあまり大きな声が出た。
「まぁな! ウケるだろ!」
今、篤史さんは22歳のはず。ちょっと早いけど、おかしな話でもない。
「最初は将冴さんとどっちがAXISの総長になるかでもめてたんだ。でも、陽葵さんが妊娠したら、篤史さんも暴走族を続けるわけにはいかなくなってね。今は健康食品の営業で走り回ってるよ」
健康食品の営業?
あの篤史さんが???
「青汁一杯50円でーすっ!」と将冴さん。
「ぶふっ!」
思わず吹いた私。
「ほら、見なよこの笑顔。子供ができて、すっかり丸くなったんだよ」
颯太君がスマホで別の写真を見せる。
たしかに、篤史さんの表情には、私が知っている頃のような眉間のシワもなく、爽やかだ。
一緒に映る陽葵さんも幸せそう。
「金ないらしいから式はまだなんだけど、来年にはって話してたな。そんときは琴葉も行ってやれな!」
「うん! 絶対行く!」
コーヒーが冷めてきた頃、将冴さんがスマホで写真を見せた。
「これ、篤史さん?」
見ると、スーツ姿の篤史さんがいた。
「それとこれ」
将冴さんがスマホをスワイプする。二枚目に出てきたのは、妙に笑顔の篤史さん。その隣には、赤ちゃんを抱えた陽葵さんがいた。
「えーっ!! 篤史さん、パパになったの!?」
驚きのあまり大きな声が出た。
「まぁな! ウケるだろ!」
今、篤史さんは22歳のはず。ちょっと早いけど、おかしな話でもない。
「最初は将冴さんとどっちがAXISの総長になるかでもめてたんだ。でも、陽葵さんが妊娠したら、篤史さんも暴走族を続けるわけにはいかなくなってね。今は健康食品の営業で走り回ってるよ」
健康食品の営業?
あの篤史さんが???
「青汁一杯50円でーすっ!」と将冴さん。
「ぶふっ!」
思わず吹いた私。
「ほら、見なよこの笑顔。子供ができて、すっかり丸くなったんだよ」
颯太君がスマホで別の写真を見せる。
たしかに、篤史さんの表情には、私が知っている頃のような眉間のシワもなく、爽やかだ。
一緒に映る陽葵さんも幸せそう。
「金ないらしいから式はまだなんだけど、来年にはって話してたな。そんときは琴葉も行ってやれな!」
「うん! 絶対行く!」