QUALIA ー最強総長×家出少女ー
麗於さんが取り出したもの。それは日本からワルシャワへの航空チケットだった。

私はハッと目を見開く。

「ルナは今日、来るつもりだった…?」

麗於さんはうなずく。

「楽しみにしてましたよ。同時に、葛藤もしてました。琴葉はもう、他にいい人がいて、自分と会えば、それを邪魔してしまうのではないかと。けど、それならそれで、ルナは全てを受け入れるつもりだったと思います」

「それじゃあ…」

ルナも、私と同じことを考えていたんだ。

「これも、彼の部屋にありました」

麗於さんは包みを包装していたリボンを取る。

「きっと今日、琴葉に渡すつもりでいたんですよ」

麗於さんは包みを取る。それは小さな鉢植えだった。緑の葉に、真っ赤な花びら。クリスマスを飾る、私が一番好きな花。

「ポインセチア…?」
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