QUALIA ー最強総長×家出少女ー

「えっ…!」

思ってもいなかった言葉だった。

「私を、仲間にしてくれるの?」

「ああ! 困ってる子は放っておけねぇしな! AXISはどんな子でも大歓迎だぜ!」

胸の奥で温かいものが広がる。

なんだろう? この幸せな気持ちは?

「お、初めて笑ったな! その笑顔、イエスと取るぜ!」

将冴さんは私の手を取り、お姫様抱っこした。

「しょ、将冴さん…!?」

うわっ、男の人の手って、大きい…っ!

こんなことされたの初めてで、顔が火傷しそう。

「なんだ? 嫌なのか?」
「そうじゃないけど」
「足怪我してんじゃん。車で治療してやっから大人しくしてろ」

そのまま私は車に乗せられ、将冴さんに足にテーピングをしてもらったうえに、新しい靴までもらった。

かなり巻き方がうまくて、もう痛みをほとんど感じない。

「これから、どこへ行くの?」
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