QUALIA ー最強総長×家出少女ー
ルナと最高幹部のみんなは、全員で一階へと降りた。
どうやら私は、四階建ての家にいたらしい。
扉を開けると、その光景に私は、目を疑った。
「ここって…」
思わず、ルナの手を離した。
古民家風の内装。アンティーク調の机と椅子。棚に並んだたくさんのコーヒー豆。外の空気が流れる大きな窓。
間違いない。
そこは夢で見た、あのカフェとまったく同じだった。
「どうしました?」
麗於さんが言う。
夜か昼かの違いはあるけど、ここは間違いなくあのカフェだ。
見渡すと、小さい頃の私が座っていたグランドピアノもあった。
そうだ。夢ではここで、ルナと出会ったんだ。
グッと胸に想いが込み上げてきた。
体もプルプルと振動する。
見ると、近くの机に大きなハサミがあった。私はそれを手に取る。