QUALIA ー最強総長×家出少女ー
ペコハウス
リゾートホテルのような広いお風呂場で、私は麗於さんに髪を切って整えてもらった。

「これでよし。長いのも素敵でしたが、ショートもとても可愛いですよ」

美容室のように鏡の前に座る私に、麗於さんはにこりと笑う。

ショートなんて何年ぶりだろう。乱雑に私が切った髪も、麗於さんが手を加えただけでおしゃれに変わった。

「ありがとうございます。それと、さっきは変なことしてごめんなさい」

「いいんですよ。あなたの行動でルナの気持ちが動いたのですから。立派なものです。私もあなたを、心底好きになりましたし」

麗於さんは後ろから、私の耳ともでささやく。

「え？」

麗於さんは私の首筋に軽く唇を触れた。

息が止まり、鏡の中の自分が林檎のように真っ赤に染まる。

「おかっぱ頭も素敵です。ルナには内緒ですよ」

麗於さんはいたずらに微笑む。この人の微笑みは、本当に美しすぎる。
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