御曹司は魔法使い⁉︎
「…花ちゃん、俺はさっき結婚を前提にお付き合いして欲しいと言った。ゆっくり進めたいと思っていた。でも…。
さすがにね、普通に場数踏んできたんだ。
この状況が、どういう状況かくらいわかるよ。
まあ、わかっててあえて聞くよ。

…花ちゃんはどうしたい?」

「私は…」

そうだよ。私の答えも、ちゃんと今ここで言わないと。

「松村さんのお気持ちには応えられません。
……ごめんなさい。
この……ちょっと変わった人に、どうやら気持ちを持っていかれてしまったようなんです。」

「プッ!……やっぱり花ちゃんって面白い。
そうだよー。かなり変わってるよ?コイツ。
いいのかい?」

「…お前ら、失礼だぞ!
本人、目の前にいるんだぞ!」

「松村さん、このことで、もし今回の提携のお話を考え直すと言うなら、それは仕方がないと思って…」

「ないよ。それとこれとは別。
ビジネスまでチャンスを逃す程、間抜けな男にはなりたくない。
経営者として、そこは線を引いて、引き続きお願いするよ。安心して。」

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