御曹司は魔法使い⁉︎
「ちょっと待って!
一体なんて言うつもり⁉︎
まさか…
『出来たかもしれないから結婚します!』
って言うんじゃないよね⁉︎」

「……ちゃんと正直に…」

「ちょっと落ち着いて。
わかってる?
私達、急接近したけれど、初めて話をしたの、先週の金曜日だよ?
まだ本当に1週間しか経ってないの。
突然結婚なんて言ったら、お父さん倒れちゃうよ。
…それに、確実に私が妊娠しているかなんて、今この状況でわからないじゃない。
だから、落ち着こう。ね?」

「…。」

花の言う通りだ。
ちょっと落ち着こう。
そうだ。まだわからない話を、あえてあの父親にするのは……やめておこう。
でも…

「わかった。
でも、やっぱり挨拶には行くよ。
交際を認めてもらう。
それならいいだろう?」

「…うん。それは…嬉しい。」

そうだ。
俺達は始まったばかりなんだよ。
なんなら、今からもう一回だって…。

いや、病院に取りに行かないと、アレがないんだった。
いや、1回も2回も同じか?
それともコンシェルジュに…。
頼めないよな。さすがに無理だ。



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