御曹司は魔法使い⁉︎
ダメだ…フリーズしちゃったよ。
とりあえず、挨拶のこと伝えなきゃ。

「それでね、彼がお父さんに挨拶に伺いたいって言ってるの。お父さん、やっと東京に戻ってきたから。
ね、この土日にでもどうかな?
お父さん?」

「……誰だ。
俺のいない間に何が起こった⁉︎
土日⁉︎
そんなもの待てるか!
今すぐそいつを呼べ‼︎」

「エェ! 今から⁉︎」

さすがは父だ。
せっかちな上に、絶対待てない。
しかも超が付く俺様だからなぁ。

しかし、母は想定内だったらしく

「もう仕事は終わられているでしょう?
だったら10分もかからずに来ていただけるんじゃない?
まだ8時だし。
明日のお仕事があったとしても、差し支える事もないでしょう。」

うわー。
まあ、父の事だから、この展開を考えていなかったわけじゃない。
仕方なく、私は寿貴先生に電話をかけた。

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