御曹司は魔法使い⁉︎
「仁貴〜。仁じいちゃんだぞ〜!」

「仁貴くん。雅じいだぞ〜、また大きくなったんじゃないか?」

「本当だなぁ、雅貴さん。」

いやいやいや。
一昨日会ったばかりじゃない。
確かに1日経つ事に、しっかりふっくらしていってはいるんだけどね。
そこまで大きくはなってないと思うよ?

「もう! また買ってきたの⁉︎
手ぶらで来てって、言ったじゃない!
次、手ぶらじゃなかったらうちに入れないからね!」

「えぇー!
だってこれだぞ? 買ってしまうだろ⁇」

今日のおもちゃは、コーヒーのペーパーカップからティッシュのようなものが出ていて、引っ張って遊ぶおもちゃみたいだ。
まだまだこれで遊べるようになるのは先だろけど…これを買ってしまった父の気持ちはちょっとわかる。…コーヒーだからね。

「これで終わりにしてよ〜?」

「はーい。」

「花ちゃん、明日だったよね?
1ヶ月検診。」

「あ、はい!
お世話になります。」

「うん。花ちゃんは寿貴が診るけど、私の診察室に小児科の横川先生も呼んであるから。」

「ありがとうございます!」

< 157 / 170 >

この作品をシェア

pagetop