御曹司は魔法使い⁉︎
「今日お前を誘ったのも、花ちゃんの話を聞くためだったんだ。
お前も居たんだろ?
美咲の言う通り、俺の嫁に相応しいか?」

「な!…お前…本気か?」

「本気も本気。
今日、美咲が松寿庵に来たのは、お前のところに連絡があったのと同じ理由。
葛城のおばさんから、大量の見合い写真を渡されたんだ。俺宛のな。
けど、俺はお前と違って、本気でそろそろ嫁を迎えないといけない。周りが跡継ぎとして役目を果たせとうるさいんだ。
それに俺も…そろそろ落ち着いてもいいかと思ってる。
春彦を見てたら、可愛い嫁さんと子供がいる生活が羨ましくなってきた。
あの大量の写真の中から誰か見繕うことも出来るだろうけど、美咲のお薦めってのは見逃せないよ。お前の妹の目利きは信用している。
春彦と結婚したんだからな。
俺は松寿庵を一緒に支えてくれる女じゃないとダメなんだ。ただ旦那に守られて、何も出来ないような嫁はいらない。
朝倉のお嬢様なのに、仕事熱心ってところが気に入った。
あとは本人を見極めてみたい。」

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