パリで出逢った ソウルメイト ②
「川口さん、はじめまして、副社長の佐伯と申します。
こちらは、人事部の松下と風間、法務部の中野です。

私から、単刀直入にお話させていただきますが、
クローバー商事として翔太さんをスカウトしたいんです。 
まだ、20歳ですし2年間パリへ語学留学していただいてから正規雇用で、
パリ支店勤務にと会社は考えています。 

もちろん、通学中も基本給は支給されます。
支度金、引っ越し費用、下宿代、学費等は我が社が支払います。
但し、落第した場合は全額返金してもらいます。

お母さん、翔太君、どうでしょう?
クローバー商事のスカウトを受けていただけないでしょうか?」

「翔太はどう? 留学も出来て社員さんにもなれるお話よ。」

「凄くありがたいです。高卒の僕でもいいんですか?」

「ハハハ。 私は、地獄耳でね!
お掃除頑張ってる事や、英語やフランス語を真面目にコツコツ努力してるのを知ってるよ!

パリ支店に配属になったら、たくさんの人が喜んでくれる商品を見つけてくれればスカウトした甲斐があるかな?

お母さんと離れて、パリで頑張れる?
下宿先は、私の弟夫婦のアパルトマンだから日本語も話せる環境だよ…。」

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