響は謙太郎を唆す
翌日、響は、かなり早い時間に謙太郎に連絡したコーヒーショップに着いた。
ここの駅は主要駅ではないので、広めのコーヒーショップは大抵空いている。
入口のガラスに自分の姿が映った。
響の私服は結構派手だ。
シンプルだけれど、どこかに攻めた感じをいれる。
お化粧は薄く、でもアイラインをはっきりと入れてしまうのが好き。
口紅は自然な色で。
服は無地のピッタリしたトップスに、短めのスカートとGジャン、靴は攻めたかんじにする。
今日はヒールがゴツめでストーンのついた派手な靴だ。
シルバーのブレスレットは親と共用で、高校生には高価な品。これもかなりゴツめ。
長居するつもりで、二階席の端に座った。
着いたと連絡しようとしたら、すぐ、二階にあがってくる足音が聞こえた。
しっかりと階段を踏む。
体格のよさそうな足音。