響は謙太郎を唆す
これは本当だった。
響が先生に呼び出されたのも、疑われてるのも、このメタルのせいだった。
「えっ、ロックで?」
「退学レベル?何それ?」
と、口々に驚かれた。
「うん、そう、かな。ロック好きすぎで、退学レベル?だから、すごく大人しくしてる」
川上くんが、最もなことを聞いてきた。
「じゃ、謙太郎とか俺らといたら、まずいんじゃないの?目立つから」
「そうだね⋯⋯ 。でも、」
と、響に気合が入る。
「友達関係まで色々言われるのは、くそくらえってかんじ」
横で、謙太郎が笑った。
笑いが止まらない。
謙太郎は正直、泣きそうだった。