別れと弱さと始まりと
月曜日に出社すると、後輩からはさり気なく避けられた。
他の人とは和気藹々としながらも私には冷たい眼差しを向けた。
数日後、うわさで後輩が彼女と別れたと聞く。
私のせい?後輩と話しがしたかった。謝りたかった。
自動販売機の前にいた後輩に声を掛けた。
「ちょっといいかな?」
「なんですか?仕事の話ですか?」
「飲み会の日の事を謝りたくて」
「結構です。私に構わないで下さい」
立ち去ろうとする後輩にきく。
「彼女と別れたのは、あの事が原因なの?」
「……」一瞬だけ立ち止まり去って行った。