大嫌いな千瀬くんに、好かれました♡!?〜君に溺れる365日〜
「別にいいけど、いいの?」

 きっと、「おんなじのでいいの?」と言う事だと思う。

「千瀬とおそろがいいの」

 私は、音符をつけるかのようにそう言って、笑みを見せた。

「ふーん。じゃあそれ俺のになるんだ。じゃあ、結輝が取って」

「ええっ!?私、狙えな……」

「いーから早く」

 ううっ……。

 仕方なく、やる事にした。


 これ一応千瀬のお金なんだし、ちゃんと取らないと……!

 私は、残りの4発を、3発撃った。

 けど、全く当たらない。


 残り1発。

 ここで決めないと……!

 さらに集中して放った弾は、見事にぬいぐるみに。

「やったー!!」

 思わずそんな声を上げる。

「ぷっ。じゃあおそろね」

 嬉しい!

「うん!」



 それから、私達はカバンにそのぬいぐるみを着けた。

「ふふっ。嬉し」


 こんなぬいぐるみ2つでここまで嬉しくなるなんて。

「なんか俺変じゃないかな?」

「平気!」

 ふふっ。千瀬がリスのぬいぐるみつけてるなんて、珍しいって言うか、レアだよね。

 思わず笑みを沢山漏らす。

 自分で思うに、千瀬に出会ってから、前よりももっと笑みが増えたと思う。
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